FC2ブログ
~ 観劇、鑑賞の記録。リンク集そしてデータベース ~
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
歌舞伎「八月納涼大歌舞伎 第一部」
8月某日 歌舞伎「八月納涼大歌舞伎 第一部」歌舞伎座
■公式HP



「磯異人館(いそいじんかん)」
*慶応年間の薩摩藩、英国の異人館でガラス作りに励む精之介と、異人館の警護をする弟の周三郎。兄はヨーロッパにガラス職人として留学するという夢がかない、渡欧前に万博出品の作品作りに精を出していたが、血気盛んな弟は藩の道楽侍といざこざを起こし脱藩者として追われる事になる。
そして兄も英国の大使に想い合う琉球王国の姫との仲を裂かれ、失意の仲で留学を断念すると言い出す。
夢と愛情と身分の狭間で揺れる男と、それを慕う悲運の姫、そして兄弟と姫を見守りながら助けようと奔走する盟友・才助との友情を描く、昭和43年に一般公募で当選した新作戯曲、20年ぶり2度目の上演。

中村勘三郎が20年前に演じ、出世作と呼び声高い作品だそうで、それを息子・勘太郎が20年ぶりに再演という注目の芝居。実に熱い芝居。西洋建築の異人館のセットがあるだけで、歌舞伎云々の型を意識させない状況もあり、めいいぱいのびやかに動き回る勘太郎。似せてるのではなく父・勘三郎に似てきた。親子二代で出世作と言っても過言ではなかろう。
そしてこの芝居で、勘太郎を食う勢いなのが市川猿弥。猿之助一門から納涼歌舞伎初参加。初の人気公演に若干控え目になってしまってる感はあるが、バイブレーやーとして相当いい味わい。この舞台、その味わい無しでは成り立たなかったろう。これから常連となって、コクーンや中村座でも観てみたい。

「越前一乗谷(えちぜんいちじょうがたに)」
*越前の朝倉義景は部下の裏切りにより織田信長に攻め入られ、妻と息子を敵陣に奪われながら壮絶な最期を迎える。そして妻は側女として囚われながらも、義景の最期の言葉「必ず生きよ」の言葉に自ら命を絶つことも出来ず、出家の道を選ぶのであった。
水上勉作による舞踊劇、34年ぶり2度目の上演。

歌舞伎座では初上演となるのだが、コンテンポラリーダンスの公演のようなシンプルなセットと、通常の歌舞伎ではあまり使わないタイプの照明の当て方。しかし伴奏は義太夫だけで、踊りも殺陣も歌舞伎そのもの。悲しく哀れな物語を、言葉以上の音と光の演出でもり立てた。

残された妻の死ぬも地獄生きるも地獄という絶望を「必ず生きよ」という言葉一つで作り上げた脚本の凄さ。その言葉の業の深さに感服する。
今までの舞踊劇とはちょっと次元が違うところにあるような舞台だった。34年間の封印が解かれたのだから、板東玉三郎と市川右近の組み合わせなどでも観てみたい。

070820.jpg

スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
市川右近での検索結果をマッシュアップ。一語から広がる言葉のポータルサイト。
2007/08/24(金) 10:00:52 | 一語で検索
 こんな音楽だったのか、こんなミュージシャンだったのか…と、ページをめくるたびに驚きとため息が…。村上春樹さんの小説で、今まで軽く流して読んでいたところが、鮮やかに見えてくる感じです。いろんな発見もあって新鮮です。もう一度この本を横に開いて村上春樹さんの
2007/10/10(水) 08:28:50 | ねねの記録
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。