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映画「赤い文化住宅の初子」「16 [jyu-roku]」
映画「赤い文化住宅の初子」渋谷シネラセット
■公式HP


寂れた町の文化住宅。父はずいぶん昔に蒸発。残された母と兄妹。そして母が死に、兄は高校を辞め工場で働き、妹はラーメン屋でバイトしながら中学へ通う。思いを寄せ合う少年と一緒に高校に行きたい妹。妹のために働かなくてはならないのに、誰も自分を助けてはくれないと悲観して荒れる兄。そこに蒸発した父が哀れな姿で現れる……。

最近漫画の原作が多すぎるな~。確かに絵コンテが出来ていて、広げるのも壊すのにも楽な素材なのだろうが、それでもちょっと多すぎるな~。

映画は原作にあるコミカルな部分などは抑えて、細かい心情を静かに描いている。特に兄の描き方が秀逸だった。

その兄演ずる塩谷瞬、「パッチギ(1)」の主演の時には、いい印象がなかったのだが、今作はかなりいい。主演の東亜優、タレントにならずこのまま映画女優として育って貰いたい。このよく言えば憂い、悪い言葉で言えば抑圧された表情はそれだけでこの作品そのものを語ってしまうかのようだ。
浅田美代子、鈴木慶一のギリギリの悪党ぶりも、やりすぎてるのにまったくそうは見えない。見事。

最後まで救いようのない話。ラストシーンの切ない締め方でホッと胸をなで下ろす。

エンドロールで監督がタナダユキだと知る。前作「月とチェリー」が秀作だった。
原作・監督共に女性。身も蓋もない描き方は実にそれらしい(苦笑)

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赤い文化住宅の初子
松田 洋子
太田出版

コミック

¥ 1,000(税込)
created by r-pd.com







映画「16 [jyu-roku]」渋谷シネラセット
■公式HP


芸能事務所のオーディションに母親の薦めで応募して合格し、一人で上京する少女。不安と好奇心に揺れながら、女優としての生活と、東京という都会での生活が始まっていく。そこに田舎の幼なじみの少年が突然訪ねてくる。少年は少女とは対照的に夢もなく、頼れる人間もなく上京してきていた。

宣伝チラシを斜め読みしただけだったので、てっきり「赤い文化住宅の初子」の続編だと思い、入れ替え制の同時上映だったので続けて鑑賞。鑑賞3分で、あれ? 設定が違う!? と、これが主演女優が一緒の「赤い文化住宅の初子」のスピンアウトの作品だと気づく(笑)

少女が女優となって映画の初主演に抜擢され、その作品が「初子の恋」と作品の中では改題されているが、「赤い文化住宅の初子」である。作品そのものをミックスさせているわけではないので、撮影風景なども描かれているが、再録であって台詞や舞台は一緒でも表情などは違う物になっている。
いや~正直「赤い文化住宅の初子」が面白くて、余韻にひたっていたので、続編ではないと分かった時点で観るのを辞めれば良かった……。「赤い文化住宅の初子」が劇中劇のとりあえずの作品に思えて余韻が大なし(泣)。数日間を空けて観たかった~。

しかし「16」もその個人的感傷(苦笑)を除けば面白かった。
奥原浩志監督作品はすべて観ていて、「タイムレスメロディー」「波」は大好きだった。ただ前作「青い車」は原作付きだったせいか、正直“え~”という感じだった。
そして今作、スピンアウトとは言え、その部分は始めにあった監督の脚本に後載せしたようで、企画作品とはニュアンスが違う、監督オリジナル作品だ。

何一つ明確にならず、何一つ答えが出ない、だた確実に一歩踏み出している人間達が描かれている。その一歩の歩幅の塩梅は今までの作品同様、今作も見事だ。
いわゆるテレビ的なエンタメとはほど遠いところにある作風だし、リアリティーを追い求めるあまりその部分だけが刃のように尖っているのとも違う。自然と言ってしまえば陳腐になるが、私にとても心地よく染みてくる作風だ。

主演の東亜優、「赤い文化住宅の初子」の半年後に撮られたらしい。同じであって違う少女を2作でしっかり演じ分けている。このまま作品に恵まれていって欲しい。
少年を演じた柄本時生。実兄の柄本佑もそうだが、父柄本明のDNAをずっぽり受け継いでる。第二の田村兄弟か(笑)

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テーマ:日本映画 - ジャンル:映画

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