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~ 観劇、鑑賞の記録。リンク集そしてデータベース ~
演劇「清水ひとみの大女優宣言vol.4 」
5月某日 演劇「清水ひとみの大女優宣言vol.4 (WAHAHA本舗Presents)」新宿ゴールデン街劇場
■公式HP


WAHAHA本舗の若手女優・清水ひとみと3人の猛者による3作のオムニバス舞台。猛者は省吾(ポカスカジャン)・コンタキンテ・土井よしお(ワンダラーズ) 。猛者というより曲者か(笑)。

変態同士のお見合いをテーマにした『緑魔子は二度ベルを鳴らす』をVS.省吾(ポカスカジャン)で。
変態の尊厳と定義、そして融合を描いて、同門同士と言うこともありかなりリズムの合った芝居。変態という人種を演じている二人に、何の違和感も感じなかった(笑)。

断酒会で出合ったアル中同士の恋物語『世界の中心でもたいまさこを叫ぶ』をVS.コンタキンテで。
これは再演らしい。登場したコンタキンテ、顔が変(笑)。連日の舞台での演出による大量水分摂取によりむくんだ、というより腫れた顔。普段ストイックに鍛えている体に、芝居とはいえ暴飲したがために、症状が極端に出てしまったそうだ。美男子がだいなし(笑)。
脚本自体、コンタキンテの為の当て書きだそうだ。大川興業時代から培われてきたキャラが十二分に発揮されていた。演出家や作家がいじりたくなるキャラなのだろうか、当て書きでいじられる事が多い役者さんだ。また来月も舞台に出演。どういじられているか楽しみだ。

新米探偵と浮気調査で尾行されている男との駆け引きを描いた『嫌われ石原真理子の一生』をVS.土井よしお(ワンダラーズ) で。
見た目が完全に不信者である土井よしおが、実は心優しき男である、という展開にはかなり惹かれた。これオムニバスの短編ではなく、ちゃんと本寸法にしてもいけるんじゃなかろうか。その方が土井よしおの魅力はもっと出るような気がした。この作品は土井よしおの勝利という感じ。

こういった芝居は劇場で観るより、たとえばカフェやらライブハウスのようなところで、もう少しゆるい雰囲気で観た方が絶対に楽しい。まあ小屋の椅子の座り心地が悪いというのもあったのだが、芝居を観る、という肩に力が入った雰囲気よりもコメディーショーを観るというような構え方の方がいいような感じがした。


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テーマ:観劇 - ジャンル:学問・文化・芸術

演劇「あたらしいバカをうごかせるのは古いバカじゃないだろう(道楽先生)」
5月某日 演劇「あたらしいバカをうごかせるのは古いバカじゃないだろう(道楽先生)」シアタートップス
■公式HP


'70年代に突入した頃、九州の小さな港町でフォークジャンボリーが開催されることになった。出演者は当時をときめく吉田拓郎と、幾人かの無名のフォークシンガー達。一時脚光浴びたがいつの間にか裏方に回ったフォークシンガーと、地元の女子高生との文通がきっかけで開催されることになったのだが、開催前日町中あげての“歓迎・吉田拓郎”の歓迎会に拓郎の姿はなく、うらぶれた無名のフォークシンガー達が歓迎されない状況で迎え入れられた。
拓郎の影武者を立てることでなんとか開催されたが、事態はあらぬ事故で最悪の方向に。その急場に舞台に駆け上がったのは、東京を目指す地元のフォークシンガーの青年だった。

初めて観る劇団「道楽先生」だったが、客演で六角精児、テーマがフォークソングとなれば大いにそそられる公演。
面白かった~。面白かったのだが、芝居以上に印象に残ってしまったのが、劇中で唄われるフォークソングの数々。拓郎の曲以外はこの舞台の脚本を書いている中島淳彦による書き下ろし。当時のフォークソングをイメージさせながらも、確実に余興やパロディーの範囲を凌駕している仕上がりと完成度。埋もれさすのもったいないな~と思っていたら、手焼きのCDを販売していた。即買い。最近もう愛聴版と化している。売り方を考えれば相当売れると思うんだがな~。

で、芝居の方はというと、面白かったが若干まとまり過ぎの感も。
達者な役者さんが揃うと、たまにそういう印象を受けてしまう舞台がある。仕事柄裏方で関わることも多いが、出来た物を一旦壊すという作業をしないとそうなりがち。稽古時間の問題とかいろいろあるのだろうけれど。
にしても六角精児はイイ! この存在感の愛くるしさは何だろう(笑)。今一番撮ってみたい役者さんである。

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テーマ:観劇 - ジャンル:学問・文化・芸術

5月某日 演劇「桜(うわの空)」
5月某日 演劇「桜(うわの空)」紀伊国屋ホール
■公式HP

昨年に引き続きGWに紀伊国屋ホールでの観劇。
再々々演ぐらいになる作品。しかし台本のない口立て芝居故に毎回違った物になるらしい。初演には立川志らく師匠も出ていて、自身の劇団立ち上げのきっかけにもなったそうだ。

映画の撮影部隊が作品のラストシーンを撮るために、樹齢400年の銘木の桜の下に集まる。しかし高齢の監督が倒れ、残りのスタッフで撮影を仕上げることに。そんな緊急事態の最中、無能で態度だけがでかいプロデューサーが陣中見舞いに現れ現場をかき乱したり、大御所の名優登場に緊張感が走ったり、新人女優には隠された素性があったりと、何かと問題が次々起こる現場のドタバタを描いた喜劇。

昨年よりも数段面白かった。さすがに何度も再演されるだけのことはある。しかしちょっと長い。小ネタ詰めすぎ(笑)。これでもかこれでもかと小ネタを詰め込んで来る。大阪の新喜劇のようで、そのあたりはちょっと苦手な部分でもある。なにせ座長が美味しいところを持って行こう持って行こうとする。若手がウケると負けじとかぶせてくるアタリは大人げない(笑)。だが好きな人にはたまらないネタバトルであろう。相当稽古でやり合ったのだろうと思わせる間の良さは秀逸だった。
しかしこの小ネタで会場を一番沸かせたのはコンタキンテ。元相方の江頭2:50の物まねという禁じ手に挑戦……似てない、面白いほど似てない。そりゃあんまりだろうと思いながらも大笑い。
にしても大正時代の袴姿が似合いすぎるほど似合っていたコンタキンテ。半世紀早く産まれていたら、それこそ成瀬や小津の時代だったら、稀代の二枚目として銀幕のスターになれたのに(苦笑)。いやいやこの1ヶ月間で舞台3本出演という引く手あまたの売れっ子なのだから、そんなことを言っては失礼である。

昨年はちょっと役者のでこぼこが大きく感じられ、座長の出ていないシーンに間延び感があったが、今年はいい意味でみな平均点を取っていたような。ネタ次第なのか、実力なのか、来年もGWは紀伊国屋ホールに行くであろう。

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テーマ:観劇 - ジャンル:学問・文化・芸術

演劇「ボク達の鹿芝居 文七元結」
5月某日 演劇「ボク達の鹿芝居 文七元結」なかの芸能小劇場
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落語家+漫才師で構成された劇団員による芝居である。“鹿芝居”って何だ? と思っていたら、噺家がやる芝居→噺家の芝居→はなしかの芝居→はなしかの芝居→しか芝居→鹿芝居、ということだそうだ。
噺家さんの芝居というと「劇団下町ダニーローズ」がある。今や向田邦子にシェイクスピアまでやっってしまい、連日公演は満員という劇団に大化けしたが、この鹿芝居のようについ2年前まではセットもない舞台での芝居をやっていたのだから、この劇団も数年後には井上ひさし作、な~んて芝居をやっているかも(笑)

落語では有名な噺である「文七元結(ぶんしちもっとい)」を忠実に再現した芝居となった。で、演技はというと大衆演劇の匂いと、歌舞伎のそこはかとない匂いと、芸人やりたい放題の無謀さとが入り交じり、きっちりわらかすトコ、泣かせるトコをわきまえた楽しい芝居だった。欲を言えば泣かせトコロにもっとがっつり突っ込んで欲しかった。
それと三味線と太鼓が劇中生でバックで演奏されるのだが、まあ歌舞伎では当たり前のことだが、この100人クラスの会場でとなるとあまり例がないのじゃなかろうか。これが効果抜群だった。演技2割り増しになったような(笑)。

これからもこの「文七元結」という噺はあちこちでいろんな噺家さんで聞くことだろう。しかし、置屋のおかみを今回演じたのは柳家一琴さんである。あの体型にカツラを被り着物を着てメガネまで掛けていた。これから誰の噺を聞いてもおかみさんの顔は、あの一琴さんの顔が脳裏に浮かんでしまうであろう……困った(苦笑)

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テーマ:落語 - ジャンル:お笑い

落語会「モロ師岡・モロ噺」
4月某日  落語会「モロ師岡・モロ噺」上野広小路亭
■公式HP 酒井敏也

前回は風間杜夫登場で大入り完売だったが、今回はいかがなものか、という思いをよそに大入り満員! 嬉しい限りだ。

まずは開口一番という形で酒井敏也さんが一席。初めてのマクラは、役者になった軌跡を淡々と。サラリーマン時代に勤めていた地に、7月に自身の所属する劇団「ダンダンブエノ」の公演で凱旋ということ。なにせその舞台には客演で板東三津五郎登場である! こりゃ大手を振っての凱旋公演であろう。もちろん私は東京公演のチケットは入手済みである。

で、ネタはサラリーマン落語版「宿屋の仇討」。以前モロさんが玉砕してしまった曰く付きのネタである。実際これは相当難しい噺であろう。苦戦の様子がありありと。噺の中で右往左往する車掌の小心っぷりは、酒井さんのキャラとかぶってかなりリアルで面白かった。今度は酒井さんで粗忽者の噺を聞いてみたい。

モロさんは前回酒井さんがやった「モルヒネ刑事」を。もともと一人コントのネタをサラリーマン落語に展開させた噺らしく、動き多めのコントチックな噺である。自治ネタ時事ネタ小ネタをこれでもかと折り込み爆笑を誘う。北千住は足立区で、南千住は荒川区だったとは知らなかった。プチ南北分断がそんなところにあったとは(笑)

続いて中学生日記版「酢豆腐」。イジメに頭を悩ませる教師の人間模様を落語に展開させるとはかなりの難度の高さ。ネタ下ろしの緊張も伴ってか多少のギクシャク感もあったが、笑わせどころは外さず。

でオマケのコーナーで酒井さんと二人でフォークソングを歌ったのだが、モロさんの70年代のフォークゲリラを模した扮装は、どうみても悪徳工務店の社長にしか見えず(笑)
歌も演奏もグズグズ。しかしここまでグズグズだと笑うしかない状態になって、お客さん大ウケ。

次回はいよいよ人情噺の「子別れ」。これをどういじってくるのか。泣ける噺にするのか、危ない噺に持って行くのか、楽しみである。そしてついに初の本家の落語家さんがゲストで登場。諸般の事情で名前は伏せられているが、舞台役者としても活躍中の真打ちの方らしい。楽しみ~!

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テーマ:落語 - ジャンル:お笑い