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~ 観劇、鑑賞の記録。リンク集そしてデータベース ~
映画「ストロベリーショートケイクス」
11月某日 映画「ストロベリーショートケイクス」シネアミューズ
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東京に住む4人の女性、OL、フリーター、イラストレーター、デリヘル嬢のそれぞれの生活と生きる葛藤を描いた作品。

矢崎監督の「三月のライオン」に痺れたのが15年前で、上映時間4時間の「花を摘む少女 虫を殺す女」から6年、待望の新作。あんまり作品を観るときに予備知識を持たずに観るため、この作品の矢崎作品であることは最後のスタッフロールで知ったのだが(笑)
相変わらず女性の描き方が上手い。見えている物をきちんと撮るというスタンスなのか、感情に詰め寄ったり搾り取ったりする重たさはない。ただ表皮の下の血管はきちんと撮っているような鋭さはある。
だからかもしれないが、観ているときはとても傍観者的なスタンスで観れる。そして観終えた後でじわじわと“女に生まれないで良かった~”と思えてくる。

サントラもいい。そんなに音楽が多用されている作品ではないが、心地よく映像に絡んでいる。ただエンドロールにかぶさる主題歌はいらないような気がしたが。

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11月某日 映画「ゆれる」
11月某日 映画「ゆれる」新宿武蔵野館
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田舎で実家の家業を地道に勤勉に守る兄。田舎を飛び出し東京でカメラマンとして自由に生きる弟。窮屈な田舎の生活から抜け出したい、弟の昔の恋人で今は兄に慕われる女。兄が犯した罪を目撃した弟は、それを隠そうして……。

田舎の閉鎖性と都会の暮らしとのギャップや、まとわりつく人間関係やらリアルに描き出している。そして前作の「蛇イチゴ」と同じく家族・兄弟の絆を描いている。
しかし正直ここまでキーワードの似た作品を続けられると、ちょっとオリジナル原作にこだわる映画監督、といううたい文句の作家の資質を見極めにくい。そして前作同様のラストの曖昧な意味深な終わり方まで一緒となると、う~ん、どうなのよ~、と思ってしまうのだ。
ただ比較さえなければとても良くできた作品だし、相当のロングラン公演になっているのもわかる良作である。いろんなものがゆれながら交わったり離れたりする様に、観ている側も思いがゆれて引き込まれる。
個人的にはラストでゆれが止まって欲しかった。悪酔いしそうなゆれの余韻が残ってしまった。
 
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ゆれる


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11月某日 「映画監督って何だ!」
11月某日 「映画監督って何だ!」ユーロスペース
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映画の著作権は映画監督が持てないそうだ(特例などはあるようだが)。それへの不平と法改正を訴えた、映画監督協会員総出演の半ドキュメンタリー作品。
他に類を見ない作品だし、映画著作権のおかしさも十分に解った。映画が好きだ、というなら観なければいけない作品だ。
ただもう少し具体例を出しても良かったんじゃないかな~。映画の興行で、必死になって撮った監督の収入がこれくらいで、会議室で企画書にちょろっと目を通しただけのプロデューサーがそんなに取るの~!とか、そういう部分が見えてくると、権利というものの実態がより一層見えてくるのだが。
それにこの作品を見せなければいけないお客の層は、長年映画を観てきたファンではなく、映画に興味を持ち始め、これから映画を楽しんだり作ったりする若人だ。そうなると、ちょっと作りが固いし古い。

上映後のトークショーのゲストは宇崎竜童。この作品の音楽監督。そこでこの作品のプロデューサーでもある映画監督・山本起也と音楽の著作権との違いの話になった。
音楽における著作権は、作家に対する著作権と、メーカーや事務所が持つ原盤著作権、プロモーターが持つ出版権(この出版権はひじょーにビミョーで、これに群がり利権を取ろうとする胡散臭い奴らが多い)、この3つがあり、映画よりは遙かに明確な棲み分けが確立している。そんなことを映画の監督でありプロデューサーである人間が知らなかったことに驚いた。こういう映画作る前に勉強せーよ。

しかし、阪本順治が演じた花魁が脳裏にこびりつく。夢に出そう(笑)。

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落語会「立川談志ひとり会 ~秋冬三夜~」
11月某日 落語会「立川談志ひとり会 ~秋冬三夜~」国立演芸場
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まずはいつもの体調報告から始まり(笑)、これが最後かもしれないという毎度の言い聞かせがあり(笑)、ジョークをひとつふたつやり本題のネタは「つるつる」。他の噺家で聞いたことがあるネタだったが、別の噺かと思うくらいアレンジされていた。確か以前聞いたときは芸者の部屋に忍び込む下りがあったと思ったんだがな~。家元のバージョンはマヌケな太鼓持ちとちょっとゴーマンなダンナとの駆け引きの軽妙さがメインに据えられていた。

で、次はなんと講壇噺「青龍刀権次」。次々に騙される権次を、マヌケな奴だな~と笑う噺だが、笑いを通り越し、とてつもない憤りを感じてしまった(笑)。これは家元の噺の意図するところなのか、私の了見の狭さなのかはわからんが、とにかくずるいペテン師にイラっとした(笑)。

そしてオマケのエロ講談。男と女の戦話を、風情のある隠語・放送禁止用語をこれでもかと並べて語りまくる。この日一番の拍手に家元ニガ笑い。

この日の席がなんと一列目中央右手寄り。高座の写真を撮るとしたら最高のポジション。バックからカメラを取り出し撮りまくりたい衝動に駆られまくる(笑)。こんな場所から家元を撮れることなどないだろうな~。
しかしこのアングルから観た家元は美しかった。芝居でもライブでも演者が美しいと感じることはまれにあるが、とても無垢な美しさだった。撮りて~~~!

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テーマ:落語 - ジャンル:お笑い

演劇「ミツバチの紫(月歌舎&ラフタフ)」
11月某日 演劇「ミツバチの紫(月歌舎&ラフタフ)」渋谷 WASTED TIME
■公式HP(月歌舎)
■公式HP(ラフタフ)

とあるキャバレー(風俗ではない方のショーを見せるキャバレー)には、正体不明のオーナーとワケアリのダンサーがいた。しかし店はいつの間にか人手に渡り、追い出されそうになるダンサー達は何とか店を再建しようとやっきになる。そこへ現れたルポライターはダンサー達の隠された過去を追求する。

ストーリーは先が読めず引き込まれる物があった。ただ相当過去の重たい人間達を描いているのに、それが今ひとつ演じ切れていないような。そういったイメージを感じさせずに話が進んでいく分、先が読めなくて面白かったのだが、過去が露呈する下りはちょっと、ちょっとだった。男優達は素性の読めなさが良く出ていたと思う。

ライブハウスでの芝居だったが、照明や音響も芝居小屋と変わらず違和感もなく楽しめた。こういう公演の方法もありなんだな~、と思った。写真を撮るとなると相当キツイ環境だが。

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テーマ:演劇 - ジャンル:学問・文化・芸術

コントライブ「コンタキンテの裸身」
11月某日 コントライブ「コンタキンテの裸身」THE GUIDE
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客演、ゲスト出演、コントに芝居と、今年コンタさんの舞台を観るのは7度目。大川興業、男同士、ソロ、劇団アンファンテリブルとずっと観続けてきたが、ソロ公演はかなり久しぶり。

オール新ネタで、心身および下ネタフル稼働の1時間40分。途中上映される映像も素晴らしくアホである。力業の下ネタから、動きを封じての(封じ方が大分特殊であるが……笑)切ない語りネタまで、真っ向からストレートに投げ込まれる笑いは、斜に構えて観ていたらいけません。飛んでくる言葉と笑顔と汗とその他の飛来物に素直に手を伸ばせば、めくるめく笑いの快感が待っています。なお、飛来物を拭うハンカチ等をお持ちになったほうがよろしいです。あ、害のある物は飛んできませんが(笑)

年末には主演の舞台が池袋芸術劇場で上演! 落語家の役だそうだ。
もうこういう優秀な芸人をこんなせま~い会場でぎゅうぎゅう詰めで観る機会もないだろう。日曜まで開催中。ハンカチ持って劇場に急ぐべし!

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テーマ:ライブ - ジャンル:お笑い

無声映画「折鶴お千」
11月某日 無声映画「折鶴お千/弁士・片岡一郎」国立近代美術館フィルムセンター
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花街に売られては逃げるを繰り返す美人局を悪徳商人に強いられる女と、医師を志すが都会の暮らしに夢破れ死を決意する青年の、数奇な出会いから別れ、そして哀しい再会を描く溝口健二の1935年の作品。
痛々しく哀しい作品である。発表当時は失敗作としてまったく評価を得ない作品だったという。回想シーンを使うというのは当時としては斬新すぎたりしたためらしい。よって今再評価が高まってる作品でもあるという。
山田五十鈴17歳(現在89歳)の時の作品。墜ちた女の儚さ狂気を見事に演じている。とても17歳の少女の演技とは……こういうのを天才というのだろうな~。

この作品は弁士の片岡一郎の師匠である澤登翠の十八番のひとつであり、彼にとっては一番思い入れがある作品だそうだ。まだ手をつけるには早いと思っていたらしく、初舞台以上の緊張だったそうだが、なかなかどうして流石に一番弟子である。見事な語りだった。これから幾度となくこの作品も彼の語りも観聞きするだろう。どう変化し深まっていくのか、それもまた活弁の楽しみ方である。

しかし無声映画が当時制作された物の2~3%しか現存していないというのには驚いた。完全版となるともっと少なかろう。現在でもロマンポルノなどは保管の問題で破棄が進んでいるという。デジタルアーカイブとしてきちんと保管して欲しいものだ。

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テーマ:日本映画 - ジャンル:映画

プロレス「アパッチプロレス軍」
11月某日 プロレス「アパッチプロレス軍」後楽園ホール
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■試合詳細

ひっさびさのプロレス観戦。
【第一試合】
トカレフ佐野を見てインディープロレスの味わいを改めて感じる。一試合目にして感極まり涙腺がゆるむ(笑)
【第二試合】
ジ・ウインガー初観戦。う~んアジアンクーガーと見分けがつかない……。
稲松三郎どんどん体が出来てきて傷も増えている。相変わらずのがむしゃらぶりに胸が打たれる。
BBH、非道っぷりが足りない。ちょっと無理やりなマッチメークでもあり、ねちっこいBBHらしい試合にならなかった。
【第三試合】
アパッチに正式加入してから、どーも精彩を欠いてる感じがするHi69。GENTAROの作る試合の波に乗れない感じが。タイプの異なる葛西マンモスとシングルでぶつかる試合が見てみたい。
【第四試合】
車のフロントガラス3枚、ラダー(脚立)、有刺鉄線付きボード2枚という道具が持ち込まれたリングで、バチバチのハードコアマッチ。
フロントガラスは地味~にぐにゃっと割れ、迫力には欠けたが、やっぱりガラスはガラス、両者散乱する破片の中で、全身真っ赤に染まる。一進一退の好勝負、葛西のずるさが上手く出て辛勝。
【メインイベント】
新日から邪道、外道、ライガー、真壁、に続き、ついに天山がインディーのリングに!
新日連中もう好き放題。インデイーとメジャーの違いをまざまざと見せつけられる一戦だった。技量やモチベーションの差ではない、スタミナの差のように思う。その差を覆すのはインディーのずるさである。金村も公言したが、どんなずるをしても勝つ、それがインディーである。ただ、そのずるさを出さずに真っ向勝負で邪道、外道、ライガーはアパッチに負けたのだから、新日も面子をかけての天山投入だったろう。
たださ~もうちょっとこのインディーのリングを楽しむ余裕がないのが新日のつまらなさだな~。川田や全日本の小島は、十二分にこのリングを楽しんでいったのだが。

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テーマ:プロレス - ジャンル:スポーツ

無声映画+落語「活弁と落語の二人会 澤登 翠&立川談志」
11月某日 無声映画+落語「活弁と落語の二人会 澤登 翠&立川談志」三鷹市芸術文化センター
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無声映画「散り行く花」活弁・澤登翠
■公式HP
■DVD

リリアン・ギッシュ主演の1919年の作品。
母親が家を出て義父と暮らすことになった少女。しかし賭けボクシングの選手である義父にことあるごとに暴行・虐待される。同じ町に住む青年は夢破れ怠惰な生活におぼれていた。その少女と青年が出会い、安らぎと愛おしさに満ちた時を過ごすのだが……。
叙情あふるる哀しい話である。「東への道」でも薄幸の美少女を演じたリリアン・ギッシュ、当時20代半ばのはずだが、見事な少女っぷり。この作品では特に女ではダメである。少女でなければならない。ぬいぐるみとじゃれ合うこの作品唯一の救いのある楽しげなシーンなど、胸がしめつけられるよう。

上映の後、澤登翠と家元のトークショー。すさまじいマニアックな映画の話に話の数パーセントも分からず。前席のお年寄りの夫婦がとても楽しそうに頷いて聞いてらした。





落語「粗忽長屋」立川談志
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家元、この日は大変ご機嫌麗しく、マクラのいつものブラックジョークに続き、ネタは「粗忽長屋」。二人の粗忽者がいかに粗忽かを描く噺だが、家元の語るこの二人の粗忽者には迷いがない。新興宗教に洗脳された人間のように、ある種の迷いもなく、自分の死体を自分で見つめて、こいつはオレだ、という。
大きく何かを変えるのではなく、解体して再生した家元の噺は妙なぬくもりがなく、常に新鮮に聞こえる。

隣の席には中学生とおぼしき少年が一人で見に来ていた。「散り行く花」を真剣に見入り、「粗忽長屋」で腹を抱えて笑っていた。将来有望だが、きっと学校では浮いてるんだろうな~(笑)

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テーマ:映画感想 - ジャンル:映画