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~ 観劇、鑑賞の記録。リンク集そしてデータベース ~
無声映画「ポンペイ最後の日」他
7月某日 無声映画
「フランス初期作品集(活弁・片岡一郎)」
「ポンペイ最後の日(活弁・
澤登翠桜井麻美斎藤裕子)」
門仲天井ホール
■無声映画マツダ映画社

年に一度の弁士・澤登翠の一門会。いつもの無声映画鑑賞会に特別編として「活弁映画史講座」を開催。世界で最初の映画と日本で最初の映画を上映。これは貴重。
映画というものは写真が動く、というのが最初であり、それで何を映すかというのがイマイチ確定していない時期の作品が「フランス初期作品集」。ただの記録映像やら、起承転結の起と結しかないような2,3分のコメディーや風景を映したものなどが寄せ集められた、映画と言うよりは記録映像。
日本の最初の映画も起承転結の起と結しかないような5分ほどの時代劇。しかしこれは一応ストーリーはあるらしい。字幕すらもないので何のことやらさっぱりわからん話ではあった。
日本の最初の映画撮影所は大久保にあったそうだ。いまやコリアンタウンと化した街で日本の映画撮影のガチンコは鳴ったのだ。へ~~。

「ポンペイ最後の日」は1913年の作品だが、すでに合成技術や特撮が行われていたのだ。火山が大きな噴煙を上げて、それに逃げまどう人達の様子を、ミニチュアで撮影したとおぼしき噴火の画像と、逃げまどう人間の実写を合成していた。画質が悪い「ウルトラQ」の様だった(笑)。映像に音声を付けるより先に合成映像があったことに驚いた。

8/5に立川志らく師匠が監督した2004年の作品「不幸の伊三郎」を無声映画に編集し直して、それに澤登翠師匠が活弁を付けるという画期的な上映会がある。
こういうのをもっとやって欲しい。「男はつらいよ」や「仁義なき戦い」の活弁バージョンっていうのも十二分に有りだと思うのだが。配給会社も金儲けばっかり考えないで、ちっとは草の根運動で映画の面白さを再発見する試みに参加して欲しいものだ。

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テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

演劇「夏の匂い(弘前劇場)」
7月某日 演劇「夏の匂い(弘前劇場)」ザ・スズナリ
■公式HP

ずいぶん前から気になっていた劇団。青森の弘前を拠点に地元の人間で構成された、いわゆるローカル劇団。しかし在京劇団でも出来ないような全国数カ所での公演を開催するなど、注目度も高かった。で、やっと観れた。
演劇というよりお芝居、といった和やかな劇団かと思いきや、かなり硬派な芝居。思想的な硬派さではなく、姿勢が硬派な感じ。
何より感じたのは登場人物それぞれの描き方に奥行きが感じられるという点だ。舞台で起こっている現実と一緒に、舞台に登場していないキャストも別な空間でしっかり現実を生きているような、そんな空気があった。ちょっと今まで経験のない空気感だった。
それからこの劇団は劇団員の年齢層の幅がある。在京劇団にはあまりない構成だ。それによって物語の幅も出てくるだろう。下北沢サンデーズには出てこないタイプの劇団だ(笑)
 
いや~すっかりこの劇団にはまってしまった感がある。次回公演は来年か~。
こういう劇団こそ映像をきっちり撮って売るなりCSやBSやネットで流すなりして欲しい。それに啓発されて地方でも芝居が出来るんだ、という意識が広まってくれたらいいのに、と切に思う。そうすれば在京劇団も地方にも出て行きやすくなるんだがな~。

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テーマ:演劇 - ジャンル:学問・文化・芸術

JAZZ喫茶「Count」
7月某日 JAZZ喫茶「Count」仙台一番町
■情報HP

仙台という街は子供の頃から何かと縁のある土地で、もう30年以上20回以上は訪れているだろう。今回も撮影の仕事で行ってきた。
このJAZZ喫茶「Count」にはもう10年以上仙台に行く度に訪れている。絵に描いたようなJAZZ喫茶。東京でもこのゆるいが緊張感のある暗い店構えのJAZZ喫茶はないだろう。
瓶ビール3本、サラミとチーズと柿ピーの突き出しを囓りながら1時間半、いつものパターンで時間と時代を忘れて音に浸る。

そんなにオーディオマニアではないが、スピーカーはJBLよりALTICの方が柔らかくて好きである。ほとんどのJAZZ喫茶はJBLだが、ここは名機ALTICのA5。落ち着く音だ。

仙台の夜の過ごし方にはいつものコースがある。牛タン「味太助」で牛タン定食+生ビールを食し、「Count」でビール3本、そしてJAZZ BAR「SWING」でスコッチを2杯が定番。たまに出演者が良ければ「味太助」と「Count」の間に「仙台ロック」が入ったりする(笑)
が、「Count」を出て「SWING」へ向かったら、店が入っていた雑居ビルが中層オフィスビルに建て替えられていた。ガ~ン、ショックである。帰京後調べたら昨年閉店してたらしい。残念……。また新しいスポットを探さねば。
 
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テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

写真展「イザベル・ユペール展」
7月某日 写真展「イザベル・ユペール展」東京都写真美術館
■公式HP

フランスの女優イザベル・ユペールを被写体にした、約30年分、72人のカメラマンによる写真展。意外とこの切り口の展覧会はあるようでない。亡くなってから追悼という形での展覧会はあるだろうが、現役女優となるとあまり聞かない。

もともと外人の顔の区別がつかない、という才能は別としても(苦笑)、カメラマンによってまるで別人のように見える。それは女優だから、演じているから、という見え方なのか、カメラマンの感性によるものなんだろうか? 日本人でこんな企画展があったらもっと楽しめたのだろうな~、というか、自分たちでやっちゃえばいいのか! と思いながら鑑賞。
やるとしても問題は被写体である。私とまったく違うタイプのカメラマン2人はすぐに思いついたのだが、被写体はさっぱり思い浮かばない。撮る方も撮られる方にもプロパガンダになる展覧会であればいいのだが。Y村、H多カメラマンに相談してみよう。

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テーマ:アートイベント - ジャンル:学問・文化・芸術

ダンス「私、潜るわ。/伊藤千枝ソロ公演」
7月某日 ダンス「私、潜るわ。/伊藤千枝ソロ公演」シアタートラム
■公式HP

「珍しいキノコ舞踏団」の主催・伊藤千枝のソロ公演。「珍しいキノコ舞踏団」は何度か観に行こうと思っていながら、チケットが売り切れてたり、日程が合わなかったりで未見である。なのにソロ公演を観てしまった。
ダンス公演には珍しいくらいのセットや照明に凝ったステージ。ダンスというと思い浮かぶ優雅で華麗という部分をちょっと隅に追いやって、ポップとユーモアを全面に打ち出したダンス。
もっと観てたかったな~と思う楽しい公演だったので、もうちょっと長くても良いから、もっと崩れ方や整え方の幅、バリエーションがあって欲しかった。。

1日くらい小中学生限定!とかいう日を作って子供に見せてもいいんじゃなかろうか。ある種、ダンスとか舞踏とかいう物に対する敷居を下げてくれる公演だと思う。情報で楽しむのでなく感性を刺激し育てる情操教育にはぴったりだと思うが。

難しく捕らえて頭を使いまくる踊りも大好きだが、おもしれ~、と脳天気に楽しめる公演も最近好きになってきた。「珍しいキノコ舞踏団」の本公演の予定が無いのは残念だ。

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テーマ:ダンス - ジャンル:学問・文化・芸術

映画「初恋」
7月某日 映画「初恋」新宿武蔵野館
■公式HP

3億円事件の犯人が女子高生だったという話しで、タイトルが「初恋」? いささかの疑問符を抱えながら劇場へ。
ちょっと構成が間延びするかな~と思う部分があったが、最後に初恋というテーマに寄っていく辺りはグッとくるものがあった。ただ宮崎あおいが警官に変装ってのはな~、相当無理がある(笑)

塙監督の前作「tokyo skin」は90年代の六本木を舞台に街をリアルに写し撮っていた。今回の舞台は60年代の新宿。現存する町で撮ったのかセットを組んだのかはわからないが、北九州で撮ったようだ。
そのせいかもしれないが、新宿の猥雑のリアルさがちと足らんような気がした。その当時の新宿のゴールデン街を舞台に撮っている「新宿乱れ街いくまで待って」あたりの匂いが少し欲しかった。

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テーマ:日本映画 - ジャンル:映画

舞台「モロ師岡・モロ噺」
6月某日  舞台「モロ師岡・モロ噺」上野広小路亭
■公式HP

立川志らく「シネマ落語」、立川こしら「ガンダム落語」に続き、6月3本目の新作(アレンジ?)落語、モロ師岡「サラリーマン落語」。今回は「寝床」をアレンジ。
ネタばれになるので詳しくは書けないが、本来のサゲ(オチ)になる台詞をマクラであらかじめ言ってしまうという所から、このアレンジの冴えが効いてきているのである。最後に思わずポンと膝を叩きたくなるようなサゲ。お見事!
次回は新進気鋭の作家による怪談物だそうだ。笑える怪談になるのかな~、楽しみである。

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テーマ:落語 - ジャンル:お笑い

落語会「立川こしら livedoor 落語会」
6月某日 落語会「立川こしら livedoor 落語会」上野広小路亭
■公式HP

自称新宿系落語家・立川こしら独演会である。そして前売り券には現在上場廃止となったlivedoorの株券が10枚付いてくるという落語会だ。実にシャレが効いている。元を取ろうとする魂胆も若干見え隠れするが(笑)
というわけで前売り券で入場した私は、現在livedoorの株主である。こんな形で株に手を出すとは思わなかった。まぁ最初で最後の株ですけど。

高座の方はというと、「王子のきつね」という古典に、タヌキを登場させる脚色を入れるなど、さすが某演芸情報誌に「立川談志の隔世遺伝」と称されたことはある(ちょっとほめすぎだとは思う……笑)芸を披露。
そしておまけとして披露されたのはガンダム落語。こちらは師匠・立川志らくのシネマ落語へのオマージュか。古典「時そば」を「時ザク」にアレンジして聞かせる。ガンダムに精通したお客には大ウケであった。ザクって何? という私のようなガンダム未体験者は、頭に?マークがいっぱい浮かぶ噺であった。でもこのガンダム落語、やりようによっては商売になるだろう。ガンダムというマスは意外とでかいし。
だれか「ドカベン落語」とか「巨人の星落語」とかやってくれないかな~。「宇宙戦艦ヤマト落語」でもいいけどな~(笑)

 
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テーマ:落語 - ジャンル:お笑い

狂言「壬生狂言」
6月某日 狂言「壬生狂言」国立劇場小ホール
■公式HP

京都の壬生寺で年に3回行われる民俗芸能(重要無形民俗文化財)である壬生狂言。鎌倉時代、住職の説法を聞くために人が集まりすぎて、後ろまで声が届かないという状況を何とかしようと、台詞のない寸劇的な物で説法を表現したのが始まり。そのうち説法の部分よりエンターテインメントの部分の比重が大きくなり、喜劇として現在に伝えられている。この狂言の発展系が今の狂言であり、エンタメ部分をより強めていったのが歌舞伎、説法の部分を強めていったのが能となる。日本の芸能の源のようなものだ。

京都の壬生寺で春の公演を2度観劇している。神社の境内にある幼稚園の2階から隣にある舞台を観る。隣にはマンションがあり周りには幼稚園の遊具があったりと不思議な空間である。
そこで繰り広げれれる喜劇は、ホントに喜劇の王道である。動きはチャップリンやキートンにも通じ、間の取り方はコント55号の欽ちゃんと二朗さんの掛け合いを見ているようだ。

その公演が東京で観れるというのでそそくさと出かけた。若干書き割り感丸出しではあったが、見た目も大きさも壬生寺の舞台を忠実に再現。
壬生寺の舞台は半分野外であるので、風も吹けば車の音も聞こえる。雨に降られたこともあったり、夕方には日射しが遮られ寒さに震えながら観たこともある。そういった物もひっくるめて風情として楽しめるのだが、今回のように劇場公演となると堅苦しさが出てしまうのかな~、という一抹の不安はあった。
しかし出し物も今まで観たことのない演目であったり、ゆっくり舞台に集中出来る環境でもあり、十二分に笑えて舞台を楽しめた。

今回は壬生寺では一般には非公開とされる勤行(念仏唱和)が公開された。念仏に銅鑼、鐘、お囃子が入るというものである。ほぼ二小節のフレーズを延々と繰り返す音に合わせ、数十人で念仏が読まれる。これは現代におけるトランスミュージックである。何となく気分が高揚していく感覚があった。CDにしてくれないかな~と思ったりしたのは不謹慎だろうか(笑)

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テーマ:観劇 - ジャンル:学問・文化・芸術