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~ 観劇、鑑賞の記録。リンク集そしてデータベース ~
ダンス「ミミ(室伏鴻+黒田育世)」
9月某日 ダンス「ミミ(室伏鴻+黒田育世)」赤坂RED Theater
■公式HP


キャリア40年という室伏鴻と新進気鋭の黒田育世の組み合わせ。黒田育世は自身のカンパニーBATIKを何度か観ている。その時の印象はとにかく強いダンス、そして生粋のソリストなんじゃないかと思えるパフォーマンスだった。ソロの公演を観たことはないが、カンパニーでの公演もダンサーを率いて、という感じが強かった。なので今年春に行われたコンドルズの近藤良平とのデュオの公演はどうなるか楽しみだったのだが、チケットが取れず悔しい思いをした。なので速攻で今回はチケットを取り観劇。

演劇的要素も強く、今までのBATIKとは一味も二味も違う趣。コラボレーションと言うより、室伏鴻の世界に黒田育世が入り込んだ感じか。
組み合わせの問題なのか、資質がそうなのか、やはり黒田のソリストとしての側面がデュオとしての成り立ちを崩してしまっていた。室伏が黒田を受ける事が出来てもその逆が成り立っていない。分かち合えない空気感がどうにも……という感じ。
とは言え黒田育世にとって新しい世界の開拓には違いないだろう。

室伏鴻は初めての観劇だったが、60年代のアングラの香りが漂う。
壊させなかったのか、壊れなかったのか、壊そうともしていなかったのか、黒田育世という21世紀のダンサーとぶつかってもみじんも崩れないスタイル。このコラボに何を求めたのだろう、と考えながら観ていたがわからずじまいだった。だた二人のポテンシャルの高さだけはまざまざと見せつけられた。そしてソロ公演を観たい、とつくづく思うのだった。

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テーマ:ダンス - ジャンル:学問・文化・芸術

ダンス「BLUE SPRING(REVO)」
9月某日 ダンス「BLUE SPRING(REVO)」新国立劇場小劇場
■公式HP


*ダンス・演劇・コメディ・ミュージカル・アートパフォーマンス、あらゆる要素が詰まったエンターテインメントショー。BLUE SPRING(青春)を軸にしたストーリー、まるでウエストサイドストーリーのごとき青春活劇に、切なくも儚げに老人の精霊が絡む。そしてエンタメ界の裏側を虚実入り混ぜてシュールでちょっとエグイ展開に仕立てたストーリーの2本立て。
ダンサー・振付師の広崎うらん演出のREVOの新作公演。

バレエ・コンテンポラリーダンス界から国内外で活躍するそうそうたるメンツ15人が揃い、それにさいたまゴールドシアター(蜷川幸雄が主催する年齢55歳以上役者のみが参加できる演劇集団)より8人が参加する舞台。最高齢81歳!
こんだけ色んな要素が詰まっていると、とっ散らかったりグズグズになりがちだが見事なまでに完成された構成。演者のポテンシャルの高さが並ではないということに尽きるだろう。そしてそれぞれの個性を生かし、そしてその個性で遊んでしまっている演出の巧さ、この舞台は凄いです。老若男女楽しめます。何たって舞台で81歳の元若者が踊るのですよ。

衣装・照明・音響、どれをとっても最高のパフォーマンスでした。ただ宣伝がイカン。かなり上手いチラシではあるが、ダンス界のチラシにありがちな「点」しか見てないデザインである。観る前にチラシから抱いたイメージと、観た後に持ったイメージのギャップが大きい。このチラシじゃ、この舞台の楽しさの数十分の一も伝わらないのだ。ダンス好きはほっといても来るのだ。そうでない層にどうアピールするかが問題なのだが、意外と演者や演出家が、この「点」しか見てないデザインが好きで、そうしたがる傾向があるのも確かなので、スタッフを責められない場合もあるのだ。実際実感として経験しているが……。

こういうクオリティーの高いエンタメ要素もアートとしての側面も十二分に持ち合わせた公演はちゃんとスポンサーなりが付いて、全国展開すべき。特に中高生には文部省推薦の舞台として観せるべきだと思う。株取引を教えるより先に学ぶことが詰まってるのである。

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ダンス「約束の船(黒沢美香+木佐貫邦子)」
9月某日 ダンス「約束の船(黒沢美香+木佐貫邦子)」シアタートラム
■公式HP 黒沢美香 木佐貫邦子


女性コンテンポラリーダンサーの重鎮二人が、生誕50年を期して初のデュオダンス公演。
キャラクターが全く違う二人がぶつかるように、反るように、添うように、人生の軌跡をなぞるかのような舞台。
技術云々を記すのは失礼にあたるが、巧いとか美しいとかを超えたところで、時代や時間、セクシャリティーや生活感までも包み隠さずさらけ出したよう。並のエネルギーで勤められる舞台ではない。最後は泣けて仕方なかった。
陳腐な言葉であるが、「人生は素晴らしい」そう思える舞台だった。
約束の船に乗った二人はこれからどこへ向かうのだろう。

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ダンス「8月/中興行」新宿ニューアート
8月某日 ストリップ「8月/中興行」新宿ニューアート

1年ちょっとぶりのストリップ。ちゃんと舞台を作れる踊り子が二人は揃わないと観に行く価値がないのだが、今回はTAKAKOと仙葉由季というベテラン(苦笑)が揃っていたので劇場へ。
会場が新宿ニューアートというのがちょっとな~。アジア圏の観光客のツアーに組み込まれているらしく、時々大人数で入ってきてはマナーもへったくれもない状況で騒いで舞台を台無しにすることが多い。川崎や横浜の劇場の方が落ち着いて観れたりするのだ。だが今回は団体客はいなかった。数名で連れだった中国とおぼしき観光客のマナーの悪さはやはり目についたが。

で、舞台である。照明機材が良くなったのか、オペレーターが巧いのか、まあ両方だろうがひじょうにいい照明だった。わきまえた常連客のタンバリンとリボンも冴えていたし、ゆっくりと楽しく鑑賞。
踊り子さんは、新人さんから中堅、そしてベテランとバランス良く。そりゃ踊りじゃなくてヤル気のない準備体操だろ、と突っ込みたくなるレベルもあり(笑)。
某活弁士のブログによると、彼はそういう踊り子が一人は入っていて欲しいそうだが、私は巧い人ばっかりの舞台が観たい(笑)。

お目当ての二人はやはり流石である。酸いも甘いも噛み分けたようなTKAKOの舞台は、動から静へ、陽から陰への流れ方が見事。王道の運び方だが、静と陰の懐の深さからは酸いも甘いもがにじみ出る。見せる部分以上に見える部分があるのが、舞台の上の演者に対する優劣の基準だったりする。
仙葉由季は衰えを知らぬ巧さ。やっぱりいい舞台はどんな分野にかかわらず、観ると背筋が延びますな。
彼女も十年以上観てますが、観る度に巧いと思わせるのは空気のつかみ方。むろん踊りの技術も最たる物ながら、会場の空気を手の中にすっとたぐり寄せて惹き付ける様は昔から素晴らしく巧かった。この独特の呼吸のようなものは、歌舞伎役者の市川猿之助が舞台で見得を切った時に観客が舞台に吸い寄せられる感じと似ている。中村勘三郎や坂東玉三郎とも違う独特のものだ。むろん踊り子の中でも無二無双の技である。
末永く、というのは逆に失礼かも知れないが、踊り続けて欲しいものだ。
 

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パフォーマンス「BABY-Q禁断セッション Vol.2」
8月某日 パフォーマンス「BABY-Q禁断セッション Vol.2」アップリンクファクトリー
■公式HP


中村としまる(音楽)+東野祥子(ダンス)+ロカペニス(映像)によるセッション。
出来上がった音と映像に乗ってダンスをするのではなく、音も映像もダンスも互いの呼吸を読みあってのライブセッション。一対一のセッションだと、ぶつかり合って高みを目指す、となるが、三者によるセッションになると世界を作り上げる図式になる。だが誰かの色が突出してしまうこともある。
今回は三人のバランスが良く、混沌と入り交じって世界を作り上げていた。ので、映像がどう、音がどう、ダンスがどう、という印象がまったく残らなかった。暗い闇に白い雲が形を変えながら漂っているような、そんな印象だけが残った。面白かった~。
ただ後半、昔の映画のシーンを断片的に映像の中に組み込んでいたところが、抽象の中に具象が入ることで、せっかくの世界が壊されたような感じがした。

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ダンス「上村なおかソロダンス公演」
2月某日 ダンス「上村なおかソロダンス公演『ニューホライズン』」
ベニサンビット
■公式HP

2年ぶりのソロ公演。前回とはかなり印象の違う内容だった。
例えとしては汚いかもしれないが、ミミズを半分に切っても、しばらくは両方動いている。そこには肉体にある命の意志があり、それは心や本能とも違う。ましてや個の持つパーソナリティーではない(ミミズにパーソナリティが在るか否かはおいといて……)。そんな肉体の意志が肉体を突き動かしているような表現だった。
パーソナリティを極限まで抑えたような動きは、演者としてはかなり突き詰めないと出来ない表現だろう。ある種の高みに手が届いているような作品だった。

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ダンス「大きな林檎の木の下で」
9月某日 ダンス「大きな林檎の木の下で/サタデーナイトホストクラブ」セッションハウス 
■出演 / 三浦宏之JOU、ナオミミリアン、笠井瑞丈、斉藤栄治、高橋幸平、定方まこと、鯨井謙太郎
 

キャストを少し入れ替えて2回目の企画。男女比が6:2ということや、男性陣に若手が多いのもあり、前回よりまとまりに欠けバランスが悪い感じが。
ソロ的な部分が多くなり、若手の顔見せ的な部分も多かったが、三浦宏之 & JOUのデュオ、笠井瑞丈のソロなど見応えのある部分もあった。が、全員でのダンスはリズムの山がバラバラで……な感じ。特に若手がバテてついて来れてなかった。

こういうコラボレーション公演を観るといつも思うのだが、女性は攻めと受けの両面を出すのだが、男性はどうもまとめようまとめようとする感じがする。もっとバチバチやりあってくれたほうが面白いのだが。

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ダンス「真夏の夢LIVE」
8月某日 ダンス「真夏の夢LIVE」セッションハウス 
■出演 / 沖至(トランペット) 藤田佐和子(ピアノ)
斎藤栄治 樋口信子 笠井瑞丈
 上村なおか
 
生演奏とダンスのコラボレーション公演は、ありそうで意外と少ない。ので、かなりの期待を寄せ観劇。
ミュージシャンはパリ在住のフリージャズのトランペッター沖至と、クラシックピアノの藤田佐和子。
前半は二人の演奏と斎藤栄治+樋口信子のダンス。
音とダンスが同じ波に乗れず手探り状態。後半は音がダンスの様子を伺ってしまう感じに。共鳴しきれず「……」な感じ。
後半は演奏に笠井瑞丈+上村なおかのダンス。こちらのセッションは見事。
楽器のスタイル、ダンスのスタイル、そういった枠を逆に曖昧にしたところから、空間の浸食が始まって、新たな空間が出来上がっていくようだった。

それにしてもセッションハウスという小屋は、音がいい。生演奏を聴いたのは初めてだったが、音響機器の機能だけでなく、小屋自体の鳴りも素晴らしい。ダンス専門の小屋にしとくのはもったいないくらいだ。
 
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ダンス「私、潜るわ。/伊藤千枝ソロ公演」
7月某日 ダンス「私、潜るわ。/伊藤千枝ソロ公演」シアタートラム
■公式HP

「珍しいキノコ舞踏団」の主催・伊藤千枝のソロ公演。「珍しいキノコ舞踏団」は何度か観に行こうと思っていながら、チケットが売り切れてたり、日程が合わなかったりで未見である。なのにソロ公演を観てしまった。
ダンス公演には珍しいくらいのセットや照明に凝ったステージ。ダンスというと思い浮かぶ優雅で華麗という部分をちょっと隅に追いやって、ポップとユーモアを全面に打ち出したダンス。
もっと観てたかったな~と思う楽しい公演だったので、もうちょっと長くても良いから、もっと崩れ方や整え方の幅、バリエーションがあって欲しかった。。

1日くらい小中学生限定!とかいう日を作って子供に見せてもいいんじゃなかろうか。ある種、ダンスとか舞踏とかいう物に対する敷居を下げてくれる公演だと思う。情報で楽しむのでなく感性を刺激し育てる情操教育にはぴったりだと思うが。

難しく捕らえて頭を使いまくる踊りも大好きだが、おもしれ~、と脳天気に楽しめる公演も最近好きになってきた。「珍しいキノコ舞踏団」の本公演の予定が無いのは残念だ。

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ダンス「EDEN~果実売りは夜狂う~」
6月某日 ダンス「EDEN~果実売りは夜狂う~/サタデーナイトホストクラブ」セッションハウス 
■出演 / 三浦宏之、斉藤栄治、笠井瑞丈、今津雅晴、丸山武彦
    森下真樹上村なおか東野祥子(BABY-Q)

あんまり大人数のダンス公演は好きではないのだが、話題と実力に富んだ顔ぶれだったので、撮影の仕事帰りで瀕死の状態だったが足を運んだ。

公演は演劇的な要素も含め、コミカルな部分、シリアスな部分もバランス良く含んだ内容。休憩ありの2時間もまったく飽きさせずに見せ切った。
単独公演も出来るダンサー達が、しっかり個と個をぶつけ合って、この公演でしか出来ないパフォーマンスを作っていた。
欲を言えば、会場が小さかったので、全員でのダンスが窮屈そうで味わいを殺しちゃったかな~。

会場に3歳ほどの男の子が母親に連れられて観に来ていた。確実に子供には意味不明であろうパフォーマンスを、眉間にシワを寄せ飽きることなくじ~っと2時間見つめていた。彼に是非感想を聞いてみたかった(笑)

 
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