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~ 観劇、鑑賞の記録。リンク集そしてデータベース ~
演劇「ゼブラ(ONEOR8)」
11月某日 演劇「ゼブラ(ONEOR8)」シアタートップス
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*4姉妹と母の母子家庭。父親は幼い娘を残し女と逃げた。
長女と四女は嫁ぎ、次女も挙式間近。三女と暮らしている母親は入院中で余命幾ばくもない状況。入院中の母親を見舞ってそれぞれの家族が集まる。夫の浮気に悩む長女。マリッジブルーの次女。夫の浪費癖に悩む四女。そんな時に母親が入院前に申し込んでいた葬儀の生前予約の確認に葬儀屋がやってくる。
ONEOR8の代表作、初の再演。

田村孝裕率いるONEOR8、初観劇。代表作と言うこともありいい作品。
何かが変わることや、何かが成長することがドラマとしてのイデオロギーなら、それをさりげなく否定しているかのよう。物語は人の人生のほんの少しを切り取っただけ。その時間をどう多角的に見て、どの角度から見せるか、それも物語の作り方。その角度によって奥行きも広がりも感じさせ、人をより曖昧な生き物として描いているようだ。

回想シーンや、回想と現在がクロスするシーンなどの演出も巧く、若い役者ばかりなのに勢いに任せる部分がまったくないしっかりとした芝居だった。特にラストの演出は秀逸。
今年3本目の田村孝裕脚本の芝居だったが、全部家族の意地の張り合いと、家族の誰かが死ぬという内容だった。偶然だろうが、他のタイプの芝居も観たい。


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テーマ:観劇 - ジャンル:学問・文化・芸術

歌舞伎「通し狂言 摂州合邦辻」
11月某日 歌舞伎「通し狂言 摂州合邦辻」国立劇場大劇場
■公式HP


*義理の息子に恋するあまり、その息子に毒を盛り醜い顔にしてしまい、息子は家出し落ちぶれてしまう。その息子を見つけ出してもまだ言い寄る義母。息子のいいなづけの姫を払いのけ、一緒に添い遂げたいと狂ったようにすがりつくのだった。しかし、その狂気の裏には、お家騒動で兄から暗殺されるという計画から息子を守るためという思いがあった。
39年振りで通し狂言として上演。

人間国宝・坂田藤十郎の狂気に悶える義母の迫真の演技に圧倒される。風邪か花粉症なのか、鼻水をすすりながらの演技だったが(苦笑)。
この義母は息子を殺させないためだけに人道を外れた恋を演じたのか、それともそこに真の恋心を持ってしまっていたのか、最後まで母と女の顔を狂気の下から見え隠れさせていた。

四幕の構成なのだが、最後の四幕目、義母の決死の計画と思いに打ち震える場面、一番の見せ場なのだが、この幕は長唄狂言でたっぷりたっぷりたっぷり間を取って見せる演出。20分で演じれるシーンを1時間半かけて観せるのだ。正直ちょっと集中力持ちませんでした。ストレートに演じて泣かせて欲しかった~。

そもそもこの長唄で感情を歌い上げ、演者はたっぷりの間と表情で客を惹き付ける歌舞伎ならではの演出方法だろうが、芝居小屋から始まった当時はお客が至近距離で役者の表情に固唾を飲んで魅入れる緊張感があって成り立った演出じゃなかろうか。それが2千人近く入る大劇場ではちょっと辛いんじゃないかな~。少なくとも私には辛い。もっと狭い空間なら緊張感もろとも楽しめると思うのだが。

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演劇「ソウルの雨(弘前劇場)」
10月某日 演劇「ソウルの雨(弘前劇場)」 シアターグリーン
■公式HP

*青森の美術館。休館日に展示物の製作に追われる職員と作家達。そこに訪ねてきたは韓国から視察に来たキュレーターと、現在青森に住んでいるそのキュレーターの兄夫婦。
その兄妹の祖父祖母は戦時中に韓国人と日本人という禁断の恋に落ち、その後の動乱の中で波乱の生涯を送っていた。
実在する青森県立美術館を舞台に、韓国の劇団「劇団コルモッキル」とのコラボレーションとなった芝居。

人種や国と国と問題ということに寄って物語を描くのではなく、それを踏まえた上で現代に生きる人間と人間の物語として描いていた。
問題意識をテーマに据える物語は多いが、そこだけに目が向いて今の実際の生活や時代が見えてこない作品が多い。極端な話、この舞台は在日という設定を取り払っても人間同士の物語で成り立ってしまうのではないか、と思える部分は多かった。描くのは人間である。という姿勢が明確。それは韓国劇団を迎えても、どんなテーマを持ってこようとまったくぶれていない。さすが弘前劇場。
ただ今回のオープニングでいきなり踊られたヒップホップのダンスは、いらないな~~(苦笑)

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演劇「雨の一瞬前(ユニークポイント)」
10月某日 演劇「雨の一瞬前(ユニークポイント)」 シアターグリーン
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*第二次世界大戦の最中、休業中の旅館にケガを負った朝鮮人の男と朝鮮と日本のハーフの男が逃げ込んできた。徴用されていた施設から看守を殺し逃げて来ていたのだ。宿の女主人は二人を従業員としてかくまい、宿の営業再開を図るのだった。しかし隣人や訪ねてきた友人がそれに気づき警察に通報するのだった。そしてその晩東京にはまた空襲警報が鳴り響いた。
韓国から俳優を迎えての新作公演。

朝鮮に対する差別、戦争下で正気を失う人々、国家に洗脳された人々、権力、人道、倫理感、とにかく要素盛りだくさんの芝居。
前作「イメージの世界」が秀逸だったのと、韓国俳優との競演ということでかなりの期待感で観劇。……メインの4人と他の6人との温度差が激しく、絡み合う要素が同次元に並んで来ないような感じ。差別という要素と、戦争という要素とをぶつけた意味が共有できていないのか消化し切れてないのか、ちょっと単純な芝居に見えてしまった。この劇団がそんな単純な方向性を打ち出すレベルではないことは、何年も観劇し続けているのでわかるので、尚更ちょっと歯がゆい感じ。韓国人俳優の鄭龍山を含むメインの4人がかなり良かっただけに残念。劇団として劇団員を使うという枷を外したキャスティングで再演してしてくれないだろうか。
ちょっと新劇で観たいな~と思わせる脚本だった。

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狂言「現代狂言2」
10月某日 狂言「現代狂言2」国立能楽堂
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ウッチャンナンチャンの南原清隆が、芸能人の部活をテーマにしたテレビ番組で最初に狂言に挑戦したのがきっかけで始まった企画。今回は2回目。狂言師・野村万蔵とのコラボレーションというかなり本格的なバックアップを得ての公演
「狂言とコントが結婚したら」というコンセプトで、今回はコント赤信号の渡辺正行、ヒップアップの島崎俊郎ドロンズ石本らを迎えての公演。はっきりこの3人目当てでの観劇。

*「二人大名」
野村万蔵らによる、本物の狂言でまず開幕。
二人の大名が野遊びに出かけた時に、道すがらの通りがかった男に供をを命じ、刀を預ける。ごちゃごちゃ注文を出す大名に嫌気がさした男は、預かった刀で大名を脅かしからかい始めた。スタンダードな「大名狂言」と呼ばれる種類の喜劇狂言。

*「一人サラリーマン」
「二人大名」を現代に設定を置き換え、社長と副社長にバカなサラリーマンが一泡ふかす、というストーリー。
社長に渡辺正行が扮して、登場でシーンでは赤信号の懐かしのコントで登場。丸井の赤いカードを颯爽とかざす。さすがにコーラの一気飲みはNGだったそうだ(笑)

*「TANE~種~」
新作の狂言(?)。設定は現代。大物狂言師(島崎俊郎)と若手のコントグループ「世阿弥」がテレビ局のイメージキャラクターに起用され、そのCM撮影が行われていた。その時、狂言を創ったとされる世阿弥の霊がコントグループの一人(南原清隆)に取り憑き、ノリの軽い敏腕ディレクター(野村万蔵)の指示を無視して動き始めた。狂言+コント+ダンスで綴る喜劇。

野村万蔵が企画・監修に関わっているのだから、それなりの狂言としての成り立ちは維持しているだろうと思っていたのだが、始まりが芸能人の部活である。それにつられるかのように狂言師にとっても部活レベルの公演。狂言をやるのではなく、コントで狂言をやっている感じの方が強い。狂言の始まりは説法をわかりやすく見せるための寸劇ということで、コントと同意義の部分もあるが、最小限の言葉と動きで伝える内容の奥深さを感じさせる、という部分がまるでない。かろうじて「二人大名」で本来の狂言を見せる時間を取ったのがせめてもの救い。
コントという部分では渡辺正行・島崎俊郎のベテランの味わいは遺憾なく発揮されていた。ドロンズ石本の間合いの取り方も巧い。問題は……中心人物か。がんばってやっている姿を見せることで感動を得よう、という部活レベルの発想はテレビでは通用すると思うのだが、舞台では薄っぺらさだけが際だって見えてしまった。このレベルでS席7000円は詐欺だよな~。
落語にも挑戦しているのを寄席で観た。落語も狂言も布教活動には十分貢献しているのはありがたいが、テレビの中だけでやって欲しい。舞台をなめてるようにも見えかねないレベルの出来なのだから。

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歌舞伎「十月大歌舞伎」
10月某日 歌舞伎「十月大歌舞伎」新橋演舞場
■公式HP


*「俊寛」
平家打倒の密議をとがめられ、鬼界ヶ島に島流しにされた俊寛ら三人。そのうちの一人は島の娘と恋仲になり夫婦の契りをかわした。苦しい島の暮らしに訪れたささやかな幸せだった。その時島に赦免の知らせを持って都から使者がやって来た。しかし島から出られるのは三人、夫婦となった娘は連れて行かれぬという。そして都では俊寛の妻が打ち首となったと聞かされる。絶望に満ちた俊寛は、迎えの使者を斬りつけ、その罪として島に残り、娘と仲間を船に乗せるのだった。

勘三郎が幾度となく演じた俊寛。巌流島で演じたこともある思い入れの深い作品。十年以上前、勘九郎時代に観ている。その時は俊寛の重みがあまり感じられず、幸四郎の方がはまり役では、と思っていた。が、今回は絶望感や悲哀が体から滲んでくるようで見事な重みが感じられた。

*「連獅子」
手獅子を持った狂言師が、親獅子が子獅子を千尋の谷へ突き落とし、登って来た獅子だけを育てる、という舞を華麗に舞う。狂言師が一旦花道へとさがった時に、二人の僧が宗派の違いで踊りが違うということで論争を始める。その時一陣の風と共に獅子の精が現れ華麗に毛を振り回し舞い踊り始めた。

中村屋親子三人による十八番。三人の息の合った毛振りは見事。これも十年ぶりくらいに観たが、前回は毛振りがまるで揃っていなかった。
舞と舞の間の、僧の論争の部分だけの狂言で「宗論」というのがあるらしい。観てみたいな~。

*「文七元結」
落語でお馴染みの噺を明治時代に歌舞伎に仕立てた芝居。
博打にのめり込んだ父・長兵衛を立ち直らせようと、自ら吉原へ身を売りに出かけた娘・お久。郭の女将は娘は下働きとして1年預かるから、その代わりに貸す五十両をしっかり働いて返しに来なさい、と父親を諭す。改心した長兵衛は、帰り道に店の金の五十両を失くして身投げしようとする男・文七を助け、身の上に同情し五十両を押しつけるように渡してしまう。家では女房に五十両を博打で使ったのだろうと罵られる。そこに助けた文七と店の主人が訪ねてきた。

落語でも歌舞伎でも鉄板の人情劇。今回は補綴で映画監督の山田洋次が参加。シネマ歌舞伎として映画化もされるらしい。それもあってか通常より歌舞伎色が少し砕けた感じの仕上がりだった。
今回の公演ではお久を中村芝のぶが演じていた。この役なら七之助が演じて当然のところだが、今回大抜擢じゃなかろうか。そして期待に違わぬ好演。可憐さと健気さを見事に演じ、素晴らしいお久だった。

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演劇「ヘル(演劇企画集団 THE ガジラ)」
10月某日 演劇「ヘル(演劇企画集団 THE ガジラ)」吉祥寺シアター
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*闇金融の地下組織。バブル崩壊後に闇の世界で暗躍し、殺人を犯して行方不明になった男を捜していた。その男の昔の相棒だった男を拉致して消息を聞き出そうとしたが、その男は逆にその組織を率いて闇取引を始めようとする。
実際の事件を書き残した「四谷雑談集」、それを元に物語化した「四谷怪談」、それらをベースに現代の裏社会に舞台を移した作品。

2年ぶりのガジラ観劇。
完結なストーリー。あらすじだけ追えばVシネマでもありうる物語。が、ガジラである。演劇企画集団である。一筋縄ではいかない仕上がり。
隅々まで芝居が行き渡っている。役者にも演じられる人間が隅々まで浸透している。上手いたとえではないかも知れないが、“完璧な虚”だ。リアリティある設定と物語だが、異次元の話になり舞台と客席は地続きではなくなる。対岸の火事を観るような距離を感じる。なのに舞台からあふれ、足下に“気”が流れてくる。なんとなく触れると拭えなくなりそうな“気”だ。ガジラの芝居はいつもそんな気にさせる。

四谷怪談をベースにということでどこかでその設定を追ってしまったが、逆にそれを知らずに観た方が楽しめるかも。というかそれを出さなくてもいいんじゃないかな~、かえって混乱したが。まあその混乱を楽しむ演劇ファンが多いのかも知れないが。

初めて訪れた吉祥寺シアター。いい劇場だ。ただ客席の床にゴムでも敷かないと、椅子や床の軋む音がかなり大きく響く。観劇中かなりその音が気になった。

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演劇「遥かなる海の伝説」
9月某日 演劇「遥かなる海の伝説」新宿サニーサイドシアター
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*船乗りに憧れるジェノバの少年・コロンブスは、旅回りの役者の少女から譲り受けた本「東方見聞録」に影響を受け、黄金の国ジパングにいつか航海しようと夢を抱く。幾年も経ち大航海の援助を得るべくスペインで暮らすコロンブスは、いつかの旅回りの少女と再会する。そして航海への支援が整い西へと旅立つ、そしてその航海には今や人気劇団の座長となった少女も乗り込み、旅の一部始終を記録し芝居として上演するつもりだった。しかしたどり着いたのは黄金に輝く国ではなかった。SSTプロデュース・伝説シリーズ第二弾。

良くできた構成だし演技もまとまっていた。もう少し構成を解りやすくしてシンプルに仕立てたら学校の演劇教室などで展開できるのではないだろうか。子供の頃歴史をこうやって見せられていたらもう少し授業に身が入ったな~。
ただ歴史を再見するための芝居にはなっておらず、コンタキンテ演ずる旅回りの劇団員のネタ見せが要所に入れ込んであったりする。来月のソロライブの前哨戦のごとく気合い入った新ネタがウケまくる。鉄板ネタの「オモナガヒデオ」の亀バージョン、最高の出来! これも含め演劇教室に持って行ったらいい感じだと思うのだが。
そしてそんな笑わせどころも盛り込みつつ、後半の二人の女優の芝居のぶつかり合いの迫真の見せ場もあり……なのだが、おおっと面白くなってきた~と思った時は肉体は限界点を迎えてました。ケツが……ひざが……腰が……痛い(泣)。膝腰に持病のある我が身はこの劇場では1時間半が限界でした。今度観劇の時には低反発座布団持参で、膝にはテーピングしてこよう。

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演劇「アンラッキー・デイズ」
9月某日 演劇「アンラッキー・デイズ」青山円形劇場
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*死んだ漫画家が千円札に書き残した“世界を操る計画”。それを手に入れた少女はそれを実行に移してしまった。……というのが超簡結なあらすじだが、いくつもの要素と舞台が交差したスラップスティックコメディー。
「猫☆魂」の過去の公演を映像を交えた構成で、演出・西永貴文(猫☆魂)、映像演出・堤幸彦で再演。

まず客層に驚く。女性9割はいるだろうか、それも20代後半で、一人か二人連れのOL風。こういう客層が来るってことはよっぽど人気のある役者が出てるのか、と思ったが、私が名前を知ってる役者は3人しかいなかった(苦笑)

とにかく設定が入り組んでいる。場面も多いし、舞台になる設定場所も多い。んでもって映像で物語が進むシーンもある。これだけ転換が多いと集中力が削がれたりするものだが、まったく飽きることなく展開を追えたし楽しめた。演出家の腕だな~。特にテンポだ。この考えさせる余裕を与えず思考を強引に引っ張り回すようなテンポは、最近のお笑いに似ているような。ただそれを2時間以上やり続けるというのは高度な技術だ。
小劇場にありがちな、ホントはそこに深いテーマがある、的ないやらしい要素も感じられず、徹底的に楽しませるというラインに終始しているように思えた。
今回の舞台、親子ほど年の離れた役者達と一緒に走り回るモロさん。全身サロンパス状態だったそうだが、シャカ大熊との脱線ぶりも楽しく、舞台の振り幅をしっかり高めていた。

巧い役者が上手いことまとめた芝居より、つたない役者がやりきった芝居の方が、伝わるものが多いと思う今日この頃でした(笑)

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演劇「夏きたりなば」
9月某日 演劇「夏きたりなば」本多劇場
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*休日の朝、妻の妹が大事な人を連れてくると言うことで、家族は家の片付けに追われる。しかし妹が連れて来たという相手は、恋人でも婚約者でもなく、介護の仕事をして知り合ったという独居老人の男だった。
足が悪く歩けなくなる日も近いということで、そうなる前に家族の団らんを味あわせてあげたいという事だった。渋る妻を尻目に夫と娘は家族ごっこをしようと架空の家族となって老人を迎え入れようとするが……。
ふたくちつよし作の舞台。4年ぶりの再演。

軽妙なノリで始まっていく物語は一見家族劇のようだが、仕込まれた問題は社会的にも、パーソナルな部分においても根深く重たいものだ。しかしそこをハッキリとした言葉や社会的背景で浮き立たせることをせず、家族という世界だけで見せている。観る人間の背景によって見方の角度はかなり違うかもしれないが、確実に芯を見つめられるわかりやすさと、噛みしめ甲斐のある作品だ。

主演仁科亜季子。小学生の頃好きだったのだ。ませたガキだが(笑)。年齢を言うのも何だが一回り上という年齢にはとても見えぬ美しさである。
再演ということで、妹役と娘役が変更になっている。仁科亜季子と小林美江の姉妹、達者な役者同士ということで片付けてしまえないずっしりとした見応えがあったな~。初演のキャストで見たらこんなに面白いと思わなかったろう。誰だったとは言わないが(苦笑)。

時代や地域も問わず受け入れられる作品だし、仁科亜季子のネームバリューがあれば全国公演も出来そうだが。東京だけの公演じゃもったいない。

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